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ゴールドと辺縁封鎖性
2012年06月06日
歯科医師の田中です。
最近、患者さんにゴールドのお話をすると、ゴールドは昔の材料で、どちらかというとネガティブなイメージをお持ちの方が多いようです。
しかし歯科治療において、ゴールドは今でも非常に優れた生体材料であるといえます。
まず、ゴールドの話をするにあたって「辺縁封鎖性」についての説明が必要になります。
皆さんも金属のつめもの、かぶせものを作るために歯を削ってから型どりをした経験があると思います。
院内ラボでチェックして細部がしっかりときれいでないと、何度も型どりをしたりもします。
では歯科医師や歯科技工士がその型取りのどこを見ているのかいうと、その型どりから金属の辺縁封鎖性をみているのです。簡単にいうと、この型どりから作る金属と歯との境目がピッチリ隙間なくできるのかをみているのです。この境目が大きいとせっかく治しても隙間に汚れがたまりやすく、そこからまた虫歯になってしまう恐れがあります。こういったことからも、辺縁封鎖性は歯冠修復において歯科医師や歯科技工士が一番力をいれている部分の一つなのです。そのため、金箔のように薄く伸ばすことができるゴールドは辺縁封鎖性に関しては最も適した歯科材料といえます。
また、金は柔らかい金属なので、奥歯のような咬む力の強い歯に金属を装着するときにも有効です。
見た目でなく、金特有のメリットの柔らかさ、辺縁封鎖性の方を重視される方にはオススメです。
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