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理工学実習の一日です
2007年06月13日
おもてなしの街、銀座でロハスな歯科を目指す!
大山歯科クリニック 院長より
今日は、私が大学院で学んだ歯科理工学講座 (歯科で使用する様々な材料の開発、研究を行っています) の学生実習の日です。
非常勤講師として3年生の実習のお手伝いをしています。
一日診療を休むと、それだけ診療の時間が少なくなるので、アポイントメントが取れなくなり、患者さんにはご迷惑をおかけしていますが、これも母校の教育のため、これからの歯科医療の発展のためと、どうぞご容赦ください。
母校の東京歯科大学はとても教育熱心で、この歯科理工学実習も内容が濃いものとなっています。
半年間の実習期間のうち、前半は各論を学び、後半に総合実習といって、自分のやりたい実験を行う、いわゆる自由研究を行います。
今日からその総合実習が始まりました。
歯科材料といっても多岐にわたります。この総合実習では、7つにジャンルを分けて3~5名のグループで、実験の目標、実験計画立案、実験、まとめ、プレゼンテーション、論文作製の流れで行っていきます。
今日は初日なので、実験計画の立案を行い、材料・器材の準備です。
ジャンルとしては、①鋳造 ②印象 ③接着 ④成形修復・レジン ⑤陶材 ⑥硬さ・熱処理 ⑦その他 と分けています。
私は、セラミックをメインに研究していたので、ここ数年 ”陶材” を教えていたのですが、今年は ”鋳造” を担当することになりました。
鋳造とは、簡単に言えばむし歯で悪いところを取った後に、つめたり、かぶせたりするときの金属の ”詰め物” ”かぶせ物” をつくることです。
この実習の目的は、鋳造体をいかに精度良くうまくつくるにはどうしたらいいかということを学ぶことです。
歯につめたものが、隙間だらけだとそこからまたむし歯になってしまいます。そのようなことがないようにそのつくり方を学んでいくのです。
まだ学生は臨床経験がありません。教科書や講義で学んでいても、実際の材料を見たり、その工程をワンステップずつ踏んで手を動かしていくことは初めてです。
学生を見ていると色々なことに気づかされます。
新しいことに目をいきいきとさせて、難しいことにチャレンジする者、
教科書に結果が載っているような無難な実験を選ぶ者、
まったく主体性がなく、やる気のない者・・・
これは、自分にも当てはまります。
まったく興味がなく、自分には何の利益にならないものと思ってしまえば、とにかくその場は流して、エネルギーをためておいて、その分好きなことに費やしたほうが良いと思うでしょう。
人間やはりモチベーションが大事!
卒業までに鋳造をすることは何度もあります。その鋳造は非常に重要で、失敗すると何日も費やした時間がパーとなり、また一からやり直しになります。
学生にも最初に、この実習をしっかりやって、鋳造の技術をマスターすれば、ほかの人よりも卒業まで本当に役に立つよ。 だから鋳造実習選んでよかったね。 といったところ、自主的にてきぱきと動き、今日の私は大変楽でした。
ここまでお読みの方は、 ”鋳造って結局なに?” と思われていると思います。
これから当分の間、水曜日は実習です。
鋳造について、レポートしていきたいと思います。 乞うご期待!
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