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ジルコニアでインプラントができるか! その一
2010年11月09日
院長です。
最近よくジルコニアという言葉を耳にしませんか?
一般的にはキュービックジルコニアのような人工ダイヤが代表的ですが、歯科でもジルコニアを多く使うようになりました。
私が大学院時代にセラミックの研究をしていた関係で、ジルコニアは20年前からなじみのあるものでしたが、そのころはまだ臨床での使用はヨーロッパから論文がちらほら出始めているぐらいでした。
ジルコニアは、とにかく強い!
強度が従来から歯科で使われている長石系セラミックスと比較した場合は、製品にもよりますが10~20倍もの曲げ強さがあります。
そのため 「ジルコニアは白いメタル(金属)」と言われています。
でもこの強さが今までジルコニアを歯科で使うことができなかった原因でもあります。
ジルコニアはジルコニウムの酸化物でとにかく硬いため加工が大変で、また高温で焼成するので同じものをいくつも作るような工業製品としては良いのですが、歯科のようなオーダーメイドで高い精度が求められるような場合は技術的にも困難で、また採算も取れないので臨床応用は容易ではありませんでした。
近年ではCAD/CAM技術の進歩で、仮焼結状態のある程度軟らかいブロック体をコンピューターで設計した形に器械で削りだして作ることができるようになりました。
そのためオールセラミックス修復物としての確固たる地位を築くまでになりました。
金属アレルギーなどの観点や、金属資源をめぐる様々な社会的バックグラウンドからもメタルフリー(金属を使用しない)の要求が高まる中、ジルコニアにかかる期待はどんどん膨らんでいます。
ここで、生体にも安全で、強度のあるこのジルコニアでインプラントはできないか!
ということで、様々な材料の表面改質分野で世界的にもリードする、東京歯科大学歯科理工学講座 吉成正雄教授が研究されている内容を、京橋歯科医師会の月例会でご講演いただくことになりました。
実は吉成教授は私の研究論文を担当していただいた恩師なのです!
今でも毎月(それ以上?)お会いしている方なのですが、こうやって講演を聞かせていただくのは久しぶりですので、非常に楽しみにしておりました。
その月例会のご紹介をしたかったのですが、ここまででかなり話が長くなってしまいました・・・
また次回ご紹介しますね!
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