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シンポジウム無事終わりました!
2012年08月18日
院長です
日本歯科理工学会関東支部夏期セミナー (日本歯科大学 生命歯学部 九段ホールにて)が開催されました。
私はシンポジウムに演者として発表してきました。
今週は一週間診療室は夏休みを頂いております。私に限っては、今日のシンポジウムでの発表があるために準備や打ち合わせで夏休みといった感じは全くありませんでしたが・・・
前半は特別講演、そして後半がシンポジウムです。
この日本歯科理工学会はもともと歯科材料、器械(かぶせ物、詰め物、義歯の材料や診療器材等の評価、開発)といった臨床に直結する研究が多くを占めていたのですが、ここ10年で大きく様変わりし、再生などのバイオ関係の研究にシフトしてきています。
世界と戦える研究を進めていくことはとても重要なことですが、臨床の現場における一般開業医はこの学会から 遠のいていってしまっているのが現状です。
そこで学会と一般臨床医を再び結びつけるために、現場の臨床医から研究室である歯科理工学への橋渡しという趣旨で今回のシンポジウムが開かれました。
このシンポジウムのコーディネーター愛知先生は、私の直系の先輩で、いつものように「大山君よろしく!」の一言で演者として決まったわけですが、私に与えられた今回のお題目は、「ノンクラスプデンチャー」です。
「ノンクラスプデンチャー」は入れ歯の維持装置である、いわゆる「金属のばね」がなく、笑った時に金属がちらっと見えることがないので、患者さんにもとても喜ばれるものです。
右下の奥歯に欠損があります。
通常の入れ歯を使うとこのように金属が見え、患者さんは非常に気になってしまい自然に「笑えない」状況になります。
「ノンクラスプデンチャー」はこのようにばねが見えないためにスッキリとして思いっきり「笑える」ようになります。
しかし見た目を重視するあまりに、入れ歯としては良くないものも多く出てきており、日本補綴歯科学会では問題視しているのも事実です。
原因としては、まだ新しい手法のためガイドラインが定まっていない中で、術者も「ノンクラスプデンチャー」の材料や設計に関する知識不足のまま使用してしまっているところにあると私は考えています。
シンポジウムでは私が今まで臨床で扱ってきた「ノンクラスプデンチャー」を供覧し、 「ノンクラスプデンチャー」といっても性質が異なる多くの材料があり、症例による材料の選択やその後の対応の必要性をお話してきました。
セミナー終了後は屋形船で懇親会です。大いに盛り上がりました。東京スカイツリーを水上から見るとまた格別です。
その席では以前、理工懇談会でも大変お世話になりました鶴見大学の有床義歯学の大久保教授 とのお話もできて今後の臨床への活力となりました。
学会のシンポジウムでの演者はこれで二回目ですのでとても名誉なことですので、来週からまた頑張ろうと気合を入れなおした一日となりました。
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