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8月 勉強会<検診・クリーニング、 根面う蝕の診療ガイドライン>
炎暑ことのほか厳しい中、皆様お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか。
歯科衛生士の村田です。
8月の勉強会が開催されました。
今回の勉強会は下記のメインテーマで行われました。
・検診とクリーニングについて
・根面う蝕の診療ガイドライン について
最初に歯科衛生士の河田さんから検診についてお話がありました。
検診では、パノラマX線写真に加え、細かいレントゲンを撮り、「歯と歯の間のむし歯や根っこの先の病気」また「歯周病の状態と粘膜のチェック」等を行っております。
加えて希望者には唾液検査も行います。
むし歯は様々な原因(むし歯菌が多い、お砂糖たくさん摂る、唾液が少ない等)で起こる細菌感染症なので、リスクを調べて、これらの検査結果からそれぞれ患者様に合ったセルフケアや歯磨きの指導、メインテナンスの間隔を決めております。
自由診療でのクリーニングでは、さらに+αの施術となります。
気になる歯の表面の着色落としや、バイオフィルム(バイ菌の膜)除去としてエアフローを使用して歯質を傷つけにくい粉を吹きつけ施術を行っています。
エアフローを使用した後は、歯の構成成分であるハイドロキシアパタイトの超微粒子ペーストを使用してトリートメントを行っております。
つるつるになるため長時間汚れがつきにくくなるだけでなく、とても爽快で患者様からも喜ばれリピーターが非常に多くなっております。
むし歯や歯周病予防にもなりますので、是非お声がけください!
次に根面う蝕について学びました。
根面う蝕とは、加齢や歯周病に伴う変化として歯の根面が露出し、露出した根面はプラークが停滞しやすく、酸にも弱いためそこから根面がむし歯になってしまうものです。
中高年の方に増加傾向にあり、中高年の方は特に根面う蝕に注意しなければなりません。
根面う蝕の対処法は予防と同時に、進行させないようにコントロールしていくことが重要とされています。
そのためブラッシングにプラスしてフッ化物の上手な使用法が必須となってきます。
セルフケアではフッ素入りの歯磨剤を使用したりフッ素先口剤を使用すると抑制することが可能になります。
一般的な歯磨剤には950〜1,450ppmのフッ化物含有濃度ですが、根面う蝕の高リスク者に対して5,000ppmのフッ化物含有歯磨剤を使用していただくことも検討しております。
日本の薬事法では、5,000ppmのフッ素は認められておりませんが、海外ではアメリカ、スェーデン、カナダ等の予防先進国の国々が5,000ppmのフッ素を使用することが認可されております。
また日本歯科保存学会では去年の秋、多くのエビデンスをもとに「根面う蝕の診療ガイドライン」が発刊され、根面う蝕の高リスク者に対して5,000ppmのフッ化物含有歯磨剤を使用することを推奨しております。
当院でもこれらの結果をうけて根面カリエスの高リスク者に対して5,000ppmのフッ素を使用できればと思い準備を進めています。
人生100年時代と言われている中で、患者様の歯の健康寿命も延ばしていけるようにこれからも努力してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
歯科衛生士 村田
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